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FamilyMartってTommy heavenlyとちょっと文字の雰囲気が似てる気がするBlog

何気ない日常、音楽や映画や小説やテレビなどの感想。

俺は桐島じゃない。映画「桐島、部活やめるってよ」感想。

映画「桐島、部活やめるってよ」という作品について。

公開当時、映画館に見に行き、あまりの衝撃に後日もう一度見に行ったくらいに思い入れ深い作品。
生涯ベスト級の作品と言っても過言じゃないかもしれない。

mixiの日記を振り返ると、映画館で見た日に、熱い日記を書いていた。


初めて観た時の衝撃と感動が忘れられなくて、今日の夕方にもう一度観に行ったくらい今自分の中で「熱い」作品が「桐島、部活やめるってよ」だ。発売当初に原作を読んでおり、その頃から大好きな作品だったので、今回の「実写映画化」も期待に胸を膨らませていた。

とにかく、衝撃的だった。

「物語の世界に入り込む」なんて言葉があるが、映画「桐島、部活やめるってよ」を観ている間は、まさにずっとそんな状態だった。

教室、廊下、グラウンド。壁や階段の「整理整頓」や「右側通行」といった言葉。無造作に置かれた辞書、黒板に書かれた連絡事項、朝の登校風景などなど、細部にまでリアルな学校風景が「懐かしい」という感情を呼び起こす。
さらに、生徒たちのおしゃべりや、バスケットボールが跳ねる音や、体育館でランニングしている時の音、階段下から聴こえてくる賑わった声、授業中の先生の声で、さらにその感情は大きくなっていく。

誰しもが学校のどこかで観たことがあるシーンや会話によって築き上げられた「リアルな学校風景」は、観客を一瞬にして「その学校にいる生徒」の気持ちにさせてしまうだけの魅力がある。

「生徒」といえば、言わずもがな「桐島、部活やめるってよ」という作品の主役は先生ではなく生徒たちだ。

橋本愛演じるバドミントン部の女子生徒「かすみ」や、神木隆之助演じる映画部の生徒「前田」など、様々な生徒が登場する。その生徒もすごくリアルで、映画を観ながら「うわ!たしかにこんな気まずい空気なる!」とか「この人みたいな生徒いる!」とかそんな風に思えてくる瞬間は絶対にあるはずだ。
ちなみに俺自身も「わかる!この雰囲気!」という瞬間がいくつもあった。サッカーの授業のシーンなんて、俺みたいなタイプの人間にとっては、ある意味で残酷描写です。クライマックスで前田が言い放つ「ロメロだよ、それくらい観とけ!」このセリフのカッコよさと、こんなセリフを言いたい気持ち、わかる人にはわかるんです。
それと同じくらい憧れるのが「放課後、友達とバスケしながらバカ話する」っていうあの行為!カッコよすぎる帰宅部って何なんですか!
校舎からこっそり女子たちが見てて「カッコいー」みたいなね、憧れるなぁ。
いろんな登場人物がいますが「沙奈」というキャラクターは、凄まじいですね。「こういう女子、学年にいるなー」感がプンプン漂います。
クライマックスの「ちょっとぉやめなよぉ!」の一言は、気持ちを逆撫でさせる要素充分。

多分、観る人によっては、どの生徒に感情移入するか、違ってくると思います。

そしてそんな生徒たちは、バドミントン、バレー、吹奏楽、野球、映画部、そして帰宅部まで、様々な「部活」に所属している。

「部活」というキーワードは、学校を舞台にした作品において、そしてこの「桐島、部活やめるってよ」という作品においては特に大きな意味を持つ。部活によって、学校生活がそれぞれ変わってくるといえば大袈裟かもしれないが、部活動の内容が異なるのはもちろん、練習時間や目標だって違うのだ。
あと何の部活に入ったかによっても、学校生活に大きな影響が出てくる。

そんな学校生活において重大な意味合いを持つ「部活」を「桐島」がやめてしまった事から、何気ない日常の中にある、目には見えない物語が、ゆっくりとスピードをあげ、形を変えていく。

「誰かが部活をやめる」という事は、社会で働く一般人にしてみれば、それこそ小さな小さな矮小な出来事かもしれない、それよりも何百倍もの大きさの問題があるのだろうから。

しかし、学校に通う生徒にとって「誰かが部活をやめる」という事は、結構な大事件だ。不謹慎かもしれないが、そういう噂やニュースへの興味は学校に通う生徒なら、誰しもあるのではないだろうか。
「あの、桐島くん・・・・・・」「でも辞めたんでしょ?あいつ」生徒から生徒へ、「桐島が部活を辞めた」事が伝わっていく。ここの描写のリアリティとその後、それぞれの登場人物たちの気持ちの変化が印象的だった。

「学校」という、彼らにとってのもう一つの「世界」の中では大きな事件だったのだ。

映画の中で描かれる物語はもう一つある。
桐島、部活やめるってよ」ならぬ「前田、ゾンビ映画撮るってよ」とでも言おうか。
前田率いる映画部の物語である。顧問の先生が趣味で書いた青春系ドラマに嫌気がさした前田が、自ら書いた脚本のゾンビ映画を撮り始めるのだ。正直な話、彼らは学年全体を取り巻く「桐島が部活を辞めた問題」とはあまり関係がない。
だが、物語が進むにつれ、映画部と、それ意外のバドミントン部やバレー部の生徒たちが対峙するシーンがある。対峙というか、ある理由でそれぞれのキャラクターたちが走りだし、たどり着いたその場所で映画部の撮影が行われていた、というシーンなのだが、初めて観た時はかなりドキドキした。

グループも雰囲気も学校の中での存在感も違うもの同士が、出会ってしまう「これから何が起こるんだ!?」という気持ちの高ぶり。

それぞれのキャラクターが、今まで心に積み重ねてきた感情が一気に爆発していくカタルシス。あのシーンは間違いなく名シーンだと思う。

前田とかすみが映画館で偶然出会うシーンも大好きだな。

映画を観たあと、前田が映画の話題を熱っぽく語り「そんな感じだったね、中学の時から」
とかすみが言う。思わず「覚えてたんだオレのこと」と言う前田に、かすみがこんな一言を返す。

「話してたじゃん、あの頃はたまに」
悲しさと嬉しさ、ふたつを含んだ複雑な一言だ。中学生から高校生になることには、目には見えない様々な変化があるのだ。

桐島、部活やめるってよ」は何気ない日常が舞台だ。何気ないからこそ、些細なことで若者たちの心は揺れ動く。
自分がどんな青春時代、学生時代を送ってきたか、または今現在どんな学生時代を送っているのか。

観る人によって得る感動や込み上げる気持ちも変わってくる、不思議な作品だと思う。

前田、俺も映画部に入れてくれないかな。

作品を観たあとに、そう思った。


誰かと感想を言い合ったり、高校生の頃の話をしたくなること間違いないと思う。

もう一度観たいくらいに、大好きな映画です。「桐島、部活やめるってよ

と、mixiの日記より。

うん、まさにそうなんだよなぁ。

見ればいつでも青春時代のあの雰囲気を思い出してしまう。不思議な味わいがある映画。

この映画を公開当時に映画館で見る事が出来たのは、本当に良い映画体験だと思った。

映画も大好きだけど、映画館も大好き。一人で映画館とか、全然行く。

ちなみに一番最初に一人で映画館に見に行った作品は、たしか「重力ピエロ」だった気がする。