さらば雑司ヶ谷 と 小沢健二と。
「笑っていいとも!」に小沢健二が出演する。
昨日そんなニュースを知り、かなり驚いた。小沢健二さんの熱烈なファンでは無いが、樋口毅宏作品の大ファンである俺にとって、これはかなりの驚きなのだ。「今夜はブギーバック」以外知らなかった俺が、小沢健二さんの楽曲に興味を持ち、他の曲も聴いてみよう!と思ったきっかけが、樋口毅宏さんの小説『さらば雑司ヶ谷』なのである。
『さらば雑司ヶ谷』を知ったのは、水道橋博士さんがブログで紹介してるのを見てだった。その後『さらば雑司ヶ谷R.I.P』が売っているのを発見する。千原ジュニアさんと伊坂幸太郎さんが帯にコメントを寄せていた。
俺が大好きで憧れている方々が三人がオススメしているこの二冊はどんな物語なんだろうかと猛烈に気になった。
正直な話、初めて読んだ時は、今まで読んだことのない未知の物語の雰囲気に、「よ、読みにくい」と思った俺は、一度本を閉じた。
でも気になった俺は、ある時ふと「もう一度読んでみよう」と思い、再び『さらば雑司ヶ谷』を読み始めた。
今度は、ぐっと物語の世界に入り込んだ。
「何だ、この小説面白すぎる!!!」刺激と衝撃に満ちあふれたストーリー、ちりばめられた映画、音楽、小説、雑誌と多くのカルチャーへの愛。
『雑司ヶ谷R.I.P』で、さらにエンターテイメント色が濃くなり、今まで読んできた本と全く違う世界観に、衝撃を受けた。体内の血が沸騰するくらいに面白かった。
話題作となった『タモリ論』も何度も読み返している。
そしてお昼になる。
自宅でテレビを見ていて、なんだかもう歴史的な場面を目撃した気分になっていた。
優しくあたたかな歌声に、正直、泣きそうになった。
不思議な気分だ。
なんだか物語の世界の登場人物になったような感覚があった。
「今日見た!?オザケンが久しぶりにいいとも!に出て、生歌を披露していたのよ」
『さらば雑司ヶ谷』の甘味処で、熱く語っている香代の姿を想像してしまった。