僕の夏3days
「大きなウルトラセブンだ」
快晴だった。
安達太良サービスエリアに降りた俺の目に飛び込んできたのは、ウルトラセブンだった。
大きなウルトラセブンの人形がそこにあった。
怪獣や怪人が怖かったからか、幼少の頃はウルトラマンや仮面ライダーシリーズを見ていなかった。
戦隊シリーズやビーファイターカブトとかは大好きで見ていたけれど。
「ウルトラマンセブン」と聞いて思い浮かぶのはラジオだ。
松本人志と高須光聖のラジオ「放送室」にて二人が「ウルトラマンセブン」について話していたのだ。
大きなウルトラマンセブンを背に、俺はブラックコーヒーを飲んだ。
牛串も食べた、美味しかった。
後輩の車に乗り込み、また出発する。
気がつけば俺の住む町からはもうだいぶ離れていた。
行き先は、東京ディズニーランド。夢の国。
「ディズニーランドに住もうと思うの」そういえばそんな歌い出しの曲を歌ったのは、たしか大森靖子。
羽生サービスエリアにも寄った。
たい焼きを食べた、美味かった。
時代劇の様な雰囲気がカッコよかった。
車は走る。都市が近付く。
車窓から東京スカイツリーが見えた。
今までテレビで何度か見たことはあったが、肉眼で見たのは初めてだった。
東京スカイツリー。
近未来的な雰囲気。
高い建造物が並ぶあの雰囲気はやっぱりすごく近未来的で大好きだ。
ディズニーストアでチケットを買った。
チケットに描かれていたのはプルートだった。
プルートといっても浦沢直樹の漫画の方どはない。
浦沢直樹の漫画を詳しく読んだことはないが、昔見た浦沢直樹のドキュメント番組は面白かった。あと「堂本剛の正直しんどい」という番組にゲストで浦沢直樹が出たのを見た記憶がある。ユースケ・サンタマリアと一緒に出ていた、確か。
ディズニーランドから少し離れてホテルへ向かった。
そして駅前へ。
夜の駅前の雰囲気はワクワクする。
面白そうな店や美味しそうな店がひしめく道を歩く。
「ホルモン闇番長」なるお店で乾杯。
美味い肉と酒、そして楽しいおしゃべり。この夜はつまり「ずっと続いてほしい幸せな夜」ってやつだ。
俺はこういう夜のことをそう呼んでいるんだ。
コンビニとマクドナルドに寄り、ホテルへ戻る。
梨味の缶チューハイとシェアポテトを食べた。もっと夜の町を散策したい気持ちはあったけれど、お腹がいっぱいで動けなくて、ベットに寝転がった。
8月20日は終わり、8月21日になった。
朝。
部屋の窓から外を眺める。
街が少しずつ、目を覚ますかの様に人や車が動き出している気がした。
身支度をすませて、ホテルを出た。
晴れ渡る青空、いよいよ東京ディズニーランドへ向かった。
何年ぶりだろうか。
おそらく二年ぶりくらい、人生で二度目の東京ディズニーランド。
東京ディズニーランドの雰囲気が俺はすごく大好きだ。物語の世界に入り込んだかの様な雰囲気。
建物も道も何もかもが、オシャレでカラフルでPOP。
フィルハーマジックというアトラクションが凄まじく良かった。3Dの真骨頂、感動した。
トゥーンタウンに行った。
トゥーンタウンの雰囲気が特にお気に入りだ。
ドナルドやミッキーの家がある。
物語の世界に入り込む感覚がグッと深くなる。
カリブの海賊にワクワクした。
不思議の国のアリスのトランプ兵、不思議の国のアリスは子どもの頃に行った歯医者さんで読んだ記憶がある。
青空にシンデレラ城。
モンスターズ・インクのあのマーク。
楽しい時間を満喫した。
帰り道。途中サービスエリアに寄りつつ山形を目指す。サービスエリアで食べた佐野ラーメンが美味かったな。
あと「さのまるくん」というゆるキャラが可愛かった。
サービスエリアにいた三毛猫も可愛かった。
いくつもの夜と朝と人と車がその瞳の中には映ってきたのだろうと考えたら、急に三毛猫がカッコよく思えてきた。
帰宅して、ディズニーの魔法の余韻にひたりつつ眠る。
8月23日。
後輩に誘われ、川へ。
川遊びが出来る場所があるらしいとのこと。
暑かったし川遊びにはもってこいの天気だった。
俺の運転する車でその場所へ向かう。車内ではROCKETMANの「恋ロマンティック!!」を聴いた。
「LOVE DISCO」という曲がお気に入りだ。山を登り続けると、川ではなく高原らしき場所についた。静かですごく気持ちが良かった。その後、山を下っている途中で川遊び出来る場所を発見。
さっそく向かう。
どうやら通りすぎていたみたいだ。
川へ飛び込んだ。川へ飛び込むのも初の体験だった。ザブンと水に浸かるのは気持ちいいけれど、やっぱり怖さもあった。
でもジャンプした瞬間の心地よさはあるかもしれない。
久々に自然の中でアクティブに過ごした。クロアゲハだろうか、黒色の蝶を見た。
楽しかったこの夏の三日間だった。