FamilyMartってTommy heavenlyとちょっと文字の雰囲気が似てる気がするBlog

何気ない日常、音楽や映画や小説やテレビなどの感想。

心のベストテンには常にスチャがいる

「おい!そこの中年!」

当時は中年ではなく高校生だったが「電気グルーヴ × スチャダラパー」を初めて聴いた時の衝撃は凄まじかった。何故、電気グルーヴスチャダラパーがコラボした名作アルバム「電気グルーヴとかスチャダラパー」をTSUTAYAで借りたのか、詳しいキッカケは忘れてしまったけれど、多分普段聴かないようなジャンルの音楽を聴いてみようという気持ちからだと思う。

日本語ラップやテクノという世界に踏み入れたいと思った矢先、それらがミックスされた絶妙なバランス感覚のアルバムが「電気グルーヴとかスチャダラパー」だったのかもしれない。

コント風味な「ミッドナイトコネクション」があったりととにかくたくさんの「未知」が詰まった世界観にワクワクした。軽妙なリズムと「豚汁振る舞うピエール瀧」「俺でもやれそうじゃん店長」「おもむろに外すレイバン」思わず声に出したくなるユニークな歌詞の乱れ打ち。これはハマった。電気グルーヴスチャダラパーにハマった。ならば電気グルーヴスチャダラパーそれぞれのアルバムも聴こうと思い始めた。

何を思ったのかいきなり電気グルーヴの「VOXXX」をTSUTAYAで借り、夜寝る前に聴いたらあまりにも濃すぎる世界観に衝撃を受けすぎて、「なんだこりゃ、なんか怖い、俺はとんでもないアルバムを借りてしまったんじゃないのか!?」と思ってしまった。ゆらゆら帝国のアルバムを初めて聴いた時もそうだった。
電気グルーヴが放つ世界観と電圧が合わなかったということだろうか。「電気グルーヴのゴールデンヒッツ」や『メロン牧場 花嫁は死神』をキッカケに電気グルーヴにハマるのはまだまだ先の話である。

で、スチャダラパースチャダラパーのシングルコレクションを最初に聴いたのだかこればハマった。「ゲームボーイズ」がお気に入りの曲になった。「あんた誰?」も。ゆるく軽妙な雰囲気の中にあるユーモアと批評眼。うわ、これカッコいいと思った。「スチャダラパーのこの雰囲気大好きだ」と思った。笑い飛ばしてる感じがカッコよかった。

オレンジ色のMD、再生すれば流れ出すスチャダラパー。聴いていたのはやっぱりそう高校生の頃である、帰り道に聴いていた記憶がある。

爆笑問題千原ジュニア、高校生の頃に俺を夢中にさせてくれたヒーローたちはいつだって「退屈」を笑い飛ばしていた。笑いで吹き飛ばしていた。スチャダラパーもそうだった。

銀杏BOYZ、「GO」の窪塚洋介金原ひとみ、音楽でも映画でも小説でも、「退屈」を吹き飛ばしてくれるような作品が好きだった。SKOOL KILL、蛇にピアス、何度だって見た「GO」のビデオ。

その後、高校を卒業して大人になった。「大人になっても」やっぱりスチャダラパーが好きだ。アルバム「11」の「Under the Sun」に衝撃を受ける。ユーモアを残しつつもそれまで内包していた「メッセージ性」や「批評眼」の鋭さを高めていたからだ。鋭くトゲトゲするだけでなく「スチャさん特有ダラダラ感」は残っている。そこも好きだった。

真夜中に友だちと喋ってる感じ、漫画やゲームやバラエティを愛する感じなどを、残しつつもシニカルにカッコよく言い放つ。あぁ、やっぱり憧れるんだよスチャ三人。

もちろん、今夜はブギーバックも大好き。

俺が小沢健二の楽曲を聴くキッカケはスチャダラパー樋口毅宏さんの『さらば雑司ヶ谷』なんだよ。