王様ラジオ、ウーマンラッシュアワー村本大輔が放つ本音。
「王様でいさせてほしい、絶対的な」
「これからお世話になると思うんですけど」と前置きしつつ、オープニングトークで村本大輔はそう言った。
番組のハッシュタグは「王様ラジオ」真夜中に突如として出現した電脳の城郭は、これからどんなトークが始まるんだろうというミステリアスな雰囲気を漂わせていた。
マシンガントークという言葉がある。
ウーマンラッシュアワーの代表的なネタ「バイトリーダー」やTHE MANZAIなどの番組で披露した漫才を見ればわかるように、ウーマンラッシュアワー村本大輔の「マシンガントーク」を駆使した漫才はスピード感と切れ味がすごい。
それは漫才だけでなくトークでも健在で、テレビ番組での村本のトークの方が漫才よりも過激かもしれない。
その喋りの速度はもちろんのこと、ゲスい発言、問題発言、炎上覚悟の発言などその言葉の「マシンガン」の攻撃力の高さに冷や冷やしつつも、やはり眼光鋭く切れ味鋭くとにかくシャープに言葉を放っていくウーマンラッシュアワー村本の姿は強烈だった、カッコ良かった。
前々から「ウーマンラッシュアワー村本一人でラジオやってくれないかなぁ」と思っていたのが本音だ。
もちろん以前放送していた「ウーマンラッシュアワーのオールナイトニッポンゼロ」も何度か聴いていたし面白かったのだが、やっぱりウーマンラッシュアワー村本大輔のファンである俺は村本一人のラジオも聴いてみたいと思っていたのだ。
加速度的に増していくトークの面白さはもちろん、その合間合間に放たれる比喩表現もどれも的確。
むやみやたらと爆弾発言を繰り返すスキャンダラスなイメージが先行しがちな村本だが、このラジオを聴くと頭の回転の速さや切れの良さを痛感すると思う。
番組の終盤近くで雰囲気が変わった、高校時代の親友との話題になってからの展開にハッとさせられた。
心を貫くようなトーク、明らかにトークのアクセルを踏み込んでいるような熱量と気合を感じた。
個人的にお笑い芸人の口からラジオで語られる青春時代のエピソードがすごく好きというのもあるのだが、ANN初回の終盤でウーマンラッシュアワー村本が語った青春時代のエピソードは鋭さが違った。青春時代のホロ苦さ、甘くないビターな味わいのあるあのトークで村本大輔という芸人のパーソナルな一面を垣間見た気がした、なぜ彼が強気な発言やアグレッシブな漫才でお笑い界の階段を荒々しく駆け上がっていくのかその理由が少しわかったように思えた。
エンディングでフッと流れてきた曲、後々調べて「plenty」というバンドの曲だという事がわかった。
昔聴いたplentyの「plenty」というアルバムのジャケ写が頭に浮かんだ。
あのジャケ写の夜明けの青さのような色合いは印象的だった。
曲の中で出てくるフレーズ、「朝が来るまでは僕だけが正義」「明日を笑えるように何を裁く 今更何を怖がる? 独りよがりでいいだろ」
村本大輔の本音と本気がギラギラと輝いている「ウーマンラッシュアワー村本大輔のオールナイトニッポン」ラジオという名の真夜中の王国で、明日を笑えるように何も怖がらず話していく村本大輔のトークが響いていく。