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FamilyMartってTommy heavenlyとちょっと文字の雰囲気が似てる気がするBlog

何気ない日常、音楽や映画や小説やテレビなどの感想。

心の奥底を炙り出す狐火の言葉と声、狐火「32才のリアル」

2016年、2015年から年明けて間も無いのに、かつて有吉弘行から「元気の押し売り」と揶揄された女性タレントと人気ロックバンドのフロントマンとのニュースや、国民的アイドルグループの解散疑惑のニュースが連日報道されるという激動の日々の中、突如流れてきた宇多田ヒカル活動再開の嬉しいニュース。

「同い年なら宇多田ヒカルとサカキバラ」なんてリリックすらも飛び出す「便座みたいな新国立」という曲も収録された「32才のリアル」というアルバム。
歌っているのは狐火。

狐火の曲は前々から大好きだった。
初めて聴いたアルバムは「27才のリアル」というアルバムだった。「intro〜雑念AKB商法〜」「ノーボーダーポエトリーリーディング」に驚き、夜中に駅前の道を歩きながら聴いた「最後の曲だとしても」に涙腺を押された。

今日、TSUTAYAに行ったら並んでいた「32才のリアル」思わず「マジで!?」と言ってしまったよ。これはクセか?治したいな。
ずらり並んだ収録曲のタイトルを見るだけで衝撃、曲のみならず曲名にも光る切れ味とセンス。
「MOROHAがテレビ(地上波)に出た夜」この曲名に惹かれ耳を傾けようと思う人たちが何人いる?
恐らく万人にはウケないかもしれない共感は得にくいかもしれない、けれどありのままの気持ちをストレートにぶつける狐火の曲は容赦なく俺の鼓膜に心に響く。
「僕じゃダメなんですか」の中に出てくる「子育てに夢中の同級生を見る度 たくさんの季節が通り過ぎた事に気付く」
というリリックを聴いた瞬間に思わず「うわ」という言葉が口からこぼれた。痛感する、だからこそFacebookを見るのが俺はつらいんだ。同曲の「実家の畑のカラス除けに吊るされたCDを良くみたらオレの売れ残った在庫CDだった時にうそでしょ でも何かすげぇ光ってる 複雑だったけど、何かの役には立ってたんだよね」絵が浮かぶようなこの鮮明なリリックに圧倒された。

ペヤングの湯切り失敗」という曲に出てくる「ラップ やってないのに ラップ やってる様に見える クルーが溢れかえった2000年代初頭 ラップやってるのに ラップ やってないように見える人が 残った10年後」このセンテンスだけで日本語ラップシーンを的確に言い表している。同曲の後半では「ポケットピカチュウ」なんて単語も飛び出して懐かしさで笑ってしまいそうになった。
「再起」という曲の力強さに、最後の曲の「ハイボール」の味わい深いロマンやどうしようもない切なさに震えた。
「マイアミネガティブfeat,あっこゴリラ」はとにかく疾走感とリリックの切れ味が最高で「あ、これは何回も聴きたいな」と思ったそしてあっこゴリラのファンになった、初めて聴いたけれどすごくカッコいい。

宇多田ヒカルと同い年、恐るべき才能。狐火が放つ言葉の飛礫のその強さと飛距離を何度だって噛みしめたい。