国民はAKB48の夢を見るか
暑い日が続いたかと思っていたら、急に雨が。
天候のグラデーションが「梅雨」と「夏」を感じさせる。
夕方、仕事から帰宅する時も雨が降っていた。
大粒の雨というよりは、シャワーのような感じ。
何かを洗い流すようなさらりとした、しっとりとした雨。
学校のプールの授業の時に浴びたあのシャワーにも似ている気がする。
泳ぐのが大の苦手である俺は、好きじゃなかったけれど、プールの授業。
小学生の頃に、水がまだ入っていないプールの中で水鉄砲で遊んで、楽しかった記憶はある。
weezerのアルバムや、スーパーカーのアルバム「スリーアウトチェンジ」のジャケット写真みたいに軽快で爽快な、あんな青色が好きだ。
さて、今日の世間の話題はやはりAKB48じゃないだろうか。
ネットからテレビから、総選挙のお祭り感がひしひしと伝わってくる気がする。
始めに言っておくと、俺は「熱心なAKB48のファン」ではない。
かと言ってアンチでもない。
多分「普通」くらいの立ち位置だ。
CDは買った事無いし持っていないけれど、アルバムはいくつかウォークマンに入っている。好きでよく聴くお気に入りの曲もいくつかあるし、「可愛いなー」と思うメンバーも何人かいる。たまにYouTubeでAKB48関連の動画を見たりする、くらいの人だ。
熱くもなく冷たくもない、平温な「好き」なのである。
テレビを見ていて「横山由依、可愛いなー」とふと思ったりするくらいの。
「にわかかよ」「そんなやつがAKB48語るな」と言われたらショックだが、しかし俺みたいな「平温」の人こそこういう総選挙の時には熱くなってしまうのだ。
始めは興味が無かった俺も、いつのまにかメンバーの名前をいくつか覚えていたり(卒業した人ですが、篠田麻里子、佐藤亜美菜が大好きです)気が付けば恋するフォーチュンクッキーの動画をネットで見ていたり「あれ?俺AKB48にハマってる?」とポツリと思った事もあった。
日常の中で不意にメディアから流れてくるAKB48のヒット曲や、なんとなく見た「AKBINGО」だったり、めちゃイケでのやべっちオファーだったり、夜中に友達からオススメされて見たSKE48のCD特典映像だったり、そういうちょっとした「ハマる要素」が、いつのまにか蓄積されていたのかもしれない。
SKE48の「パレオはエメラルド」と「1!2!3!4ヨロシク!」を聴くと思い浮かぶ風景は、特典映像を見ながら喋って、友達と盛り上がった夜の雰囲気だったりする。「俺は秦佐和子結構好きだよ」とか言ったかもしれないな。
国民的アイドルとして大躍進を続ける彼女たち。
時には波紋を呼ぶような事件でその飛躍の翼を傷つけながらも、懸命に歌い、踊り、笑顔をふりまくその姿やあの統一されたコスチュームとかを見ると、俺が彷彿とするのはセーラームーンのような、美少女戦士の感じだったりもする。可愛い女の子が頑張っている姿を見たら、応援したくなるのはそれは当然だよな。とも思う。
持つ熱は平温だけれど、それでも国民的アイドルの未来や、「これから」に興味を持っている自分がいる。