FamilyMartってTommy heavenlyとちょっと文字の雰囲気が似てる気がするBlog

何気ない日常、音楽や映画や小説やテレビなどの感想。

「ゆとりですがなにか」第1話を見た感想

宮藤官九郎作品、クドカンドラマが無ければ俺は「脚本家」という仕事を知らなかったかもしれない。

中学生の頃、深夜に放送していた「木更津キャッツアイ」をビデオに録画して何度も見たし「池袋ウエストゲートパーク」のシナリオ本をボロボロになるまで読み込んだ。「タイガー&ドラゴン」では落語と現代ドラマの絶妙なタッグが織りなす面白さに熱狂した。
中学生という多感な時期にクドカン作品にどハマりしたわけだから、宮藤官九郎が紡ぐセリフやセンスは間違いなく自分の中で血肉になっている気がする。

4月17日、宮藤官九郎脚本の新たなドラマ「ゆとりですがなにか」が始まった。TBSではなく日テレが放つクドカンドラマ。
荒川良々阿部サダヲ猫背椿松尾スズキ塚本高史酒井若菜などいわゆる「クドカンドラマでおなじみの!」というような俳優女優は出演しないが少路勇介手塚とおるの絶妙な配置にニヤリとしてしまう。少路勇介さんああいう役似合うよなぁ。
主役の3人である岡田将生松坂桃李柳楽優弥クドカンドラマっぽいキャストでは無い。
「これぞクドカン」なキャストは配置せずにデオドラントされたかと思いきや、キャストが放つそのセリフにはクドカン作品の香りが強烈にある。
それがまた良かった。
クドカンドラマはセリフの言い回しや、会話のやり取りが絶妙だから。

「家帰ってちゃちゃっとAVか」なんてセリフを冒頭から言ってのけたり。
こういうセリフは同じく新しい日曜ドラマである松潤出演作品や芦田愛菜出演作品には無い。
何やらコワモテの風貌の呼び込み役を演じる柳楽優弥が「おっぱい」という言葉を連発したりするのも面白い。
「AV」や「おっぱい」というワードをセリフに入れてもジメッとした陰湿な下ネタにならずカラッとした面白さが出るのもクドカンならではな気がする。
深夜の男子のバカ話的な雰囲気。
「男子ってバカだよねー」と女子から笑われてしまうようなあのノリ。

第1話の劇中で、松坂桃李演じる山路が「中3から週休2日になって」というセリフを言っていた。
そういえば俺はゆとり世代なのだろうか。
週休2日はたしか小学校5年生くらいだった気がする。
つまりそれまでは土曜日も学校あった。土曜日は午前中だけで学校終わる、懐かしい。
わりと図工とか学活とかの科目が多かった気がする。
Wikipediaによると多分俺の世代も広義によればゆとり世代に含まれるみたいだ。
ゆとり世代っておそらく宮藤官九郎のドラマや映画にガツンと影響を受けた人が多い世代だと思う。
そんな世代をテーマにしたドラマの脚本を宮藤官九郎自身が書くのって、なんだかすごいな。

「ゆとりですがなにか」第1話をリアルタイムで見たのだけれど、とにかく面白かった。
タイトルバックがカッコ良かったなー。主題歌を歌うロックバンド「感覚ピエロ」は名前だけしか知らなかったんだけれどこのドラマがキッカケで好きになるかもしれない。
「感覚ピエロ」って名前とイメージからワンオクやSiMっぽい音楽かと思い込んでいた、勝手に。
ぱるるの愛称でお馴染みの島崎遥香が演じる「坂間ゆとり」も可愛かったが、吉岡里帆演じる「佐倉悦子」が可愛かった。どストライクだ、あのルックス。
居酒屋で飲み会が盛り上がってる時に佐倉がちょっと眠くなってる描写リアルだったなー。
ああいう場面ある気がする。
リーマンショックいきなり氷河期なんなんすか」とか放つセリフ一発一発が面白いしやっぱり好きだなークドカンドラマ。
「土曜日塾行って」みたいなセリフがあったけど、そういえば俺も塾行ってたなぁ、中学生の頃、少しの間だけ。
塾、正直苦手だった。
塾独特の雰囲気があってそれに馴染めなかった。
知らない中学生ばかりだったし、塾のクラス。
その頃はジャケ買いした「自決少女隊」の曲を聴いていたから何故かその曲を思い出す。
ポルノグラフィティのベストアルバムや、東京事変の1stアルバムを聴いていたな。
塾が終わって公園で音楽聴くのは好きだった、あの頃はまだCDプレーヤーで聴いていたっけ。

太賀が演じる「山岸」の役がインパクトあった。ゆとり世代の悪い部分を際立たせたかのようなあの役、すごい。
説教中にフェイスブック更新って。
Facebook、LINE、Twitterといった現代的ツールをさらりと出すセンスもいい。

岡田将生演じる坂間が、山路と一緒にぼったくりバーのようなお店に入ってしまったシーンで、安藤サクラ演じる宮下茜に坂間が電話してお会計してもらうんだけど「え!?何故宮下茜が!?」って思ったらその後坂間との関係性がわかるシーンも良かった。やはりクドカンドラマは物語の構造も面白い。

「ゆとりですがなにか」久々にハマったテレビドラマである。
いい意味でクドカンっぽくない世界観、ゆとり世代でありクドカン作品世代の心には特にビシビシ響いてくる。






銀杏BOYZの新曲「生きたい」を聴いた。

曲を再生した瞬間に、美しいピアノの旋律が聴こえてきた。

一曲15分11秒という長さは、もはや曲というより東京03バナナマンラーメンズといったコント師の大ネタのような長さだ。

春、新生活や新学期が始まったばかりのこのタイミングで、ロックバンド銀杏BOYZの新曲「生きたい」が世間に解き放たれた。

2014年に「9年間」という長すぎる沈黙を破り銀杏BOYZはアルバムを二枚リリースした。
アルバム発売日直前、偶然立ち寄ったTSUTAYAの店内で、銀杏BOYZのニューアルバムの店頭ポップを見つけた瞬間に「銀杏BOYZの新しいアルバム、本当に出るんだ」と嬉しさがこみ上げてきて、思わず店を飛び出し涙をこらえたのを覚えている。ふと顔を上げた先に見えたセブンイレブンの看板がぼんやりとにじんでいたから、こらえきれずに泣いていたのかもしれない。

2015年、本田翼福士蒼汰という爽やかすぎる主演二人で若者の心を鷲掴みにした月9ドラマ「恋仲」が放送された。そのドラマの第1話内で主演の二人が部屋で仲良くイヤホンで曲を聴いているシーンがあった。
聴いていた曲は銀杏BOYZの「BABY BABY」だった。

衝撃だった。「どうして銀杏BOYZの曲なんだ?」と思った。
月9ドラマという超POPな媒体を通じて銀杏BOYZの曲がお茶の間へと浸透した。
これまで銀杏BOYZの存在を知らなかった若者たちへも銀杏BOYZの曲が届いた。
ドラマ「恋仲」に夢中になっている青春真っ盛りの少年少女が銀杏BOYZの「BABY BABY」を知ってしまったのだ。
皮肉にもきっとその少年少女たちは銀杏BOYZの1stアルバム「SKOOL KILL」の歌詞の中に出てくる「休み時間に君にちょっかいをかけるサッカー部のあの野郎」と重なるような青春を満喫している少年少女たちなのではないだろうか。
ここで大きなポイントとなるのは「BABY BABY」以外の銀杏BOYZの曲を聴いたかどうかである。
銀杏BOYZの名曲は「BABY BABY」だけでない。
「SKOOL KILL」「夢で逢えたら」「あの娘は綾波レイが好き」etc

「ベイベー」とイヤホンの中で峯田和伸が叫んだ。
しかしその後に「BABY BABY」とは続かない、当たり前だ、今、俺が聴いている曲は「BABY BABY」ではなく「生きたい」という曲である。
「恋仲」で銀杏BOYZを知った人の中で2016年4月に銀杏BOYZが「生きたい」という曲をリリースしたことを知っている人はどれだけいるだろうか。

正直に言う、聴きやすい曲でも歌いやすい曲でも歌って盛り上がる曲でも友達にオススメしやすい曲でも無い、銀杏BOYZは音楽シーンの中で独自のカリスマ性と圧倒的な存在感を放ち続け、ヒットチャートから遠く離れた位置でガラパゴス化してしまった。しかしその禍々しく剥き出しの狂気、血液が沸騰しているかのように濃いエネルギーの塊は輝きをやめない。

銀杏BOYZの曲の魅力はなんだろう。
高校生の頃、銀杏BOYZを聴く事で納得いかない気持ちや嫌な気持ちを忘れる事が出来た。冴えない青春時代の闇を切り裂いてくれたのは間違いなく銀杏BOYZの曲だ。そんな思春期のマストアイテムだった銀杏BOYZのアルバム「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」「DOOR」そして銀杏BOYZが次のアルバム「光の中に立っていてね」を発売した頃にはもうすっかり大人になっていた。
1stアルバム時代の、思春期のやるせなさやフラストレーションをひたすら爆音と轟音にぶつけたような振り切れたテンション、正直怖さすらもあったそのテンションの影も形もなかった。

聴いたこともないようなノイジーな音世界、どこか幻想的な雰囲気すら感じさせる部分もあるこのアルバムの銀杏BOYZはかつての銀杏BOYZじゃなかった。
綺麗な銀杏BOYZ
もう闇とは決別したかのように。
ノイジーだけれどけたたましさの中に温もりと光があった。
感情を闇で塗りつぶし続けてきた銀杏BOYZが眩い閃光を聴き手に翳した。
気がつけば「ぽあだむ」という曲を何度も聴いていた。

そんなアルバムを経て、リリースされた銀杏BOYZのニューシングル「生きたい」はタイトルそのままの直球。
峯田和伸の歌声がシンプルに突き刺さってくる曲。

銀杏BOYZというカリスマ、銀杏BOYZという光。
音楽シーンの流行も様々な音楽評も全部がバカバカしくなるくらいに圧倒的に銀杏BOYZは強くて優しい。




古谷実の新連載『ゲレクシス』

よく晴れた、春らしい1日だった。
iPhone5cのアラームを設定しないで寝るという休日の小さな贅沢。
起き抜けに朝ごはんを食べながらボンヤリとニュースを眺める。

漠然と「美容室で髪を染める」という予定だけは計画していた。
美容室といえば、先日イオンモールのH&Mに買い物へ行った時に美容師をしている友達とあった。連絡は取らないのだけれど、こうしてたまに偶然会ったりする事がある、不思議だ。小学校、中学校と同じクラスだったそいつとは中学の終わりくらいに急に仲良くなったというかよく喋るようになった。そいつが働いている美容室に行くのは何となく気恥ずかしかったので違う美容室に行ったのだけれど。

予約した時間まで少し余裕があったので、セブンイレブンに立ち寄り雑誌コーナーを物色していると「古谷実」という3文字が目に飛び込んできた。
ほぼ条件反射的に雑誌を立ち読みし始める。

古谷実の新連載が始まった。
新学期、新生活、新番組と様々な新しい事柄が始まるこのタイミングでまさかの新連載。それも古谷実作品である。

それこそ、中学校の頃に『稲中卓球部』のコミックスを読んで思春期にダイレクトに響くようなシニカルかつくだらない「笑い」には心底衝撃を受けた。
その後読んだ『ヒミズ』では「どうせ稲中の作者の漫画だろ」と稲中の笑いを期待してページをめくると、切り裂くようなストーリー展開に打ちのめされた
稲中がくだらないギャグの乱れ撃ち、しかしヒミズは違う、撃たない。
稲中稲中!」と笑いながら騒ぐ読者に向かって「物語」という大きな銃口をこめかみに当てられ続けるような感覚。ギャグを削ぎ落とした冷酷かつ平坦な日常を舞台にしたストーリーはとにかく心にズシンと響いた。
シガテラ』はヒミズ程の狂気や闇は含まれていないように思えたが、誰しもに起こるような日常と恐怖の表裏一体っぷりが忘れられなかった。

古谷実作品のあの独特な空気感は何なのだろうか。何気ない日常が描かれているのだけれど、何かが起こりそうなドキドキ感。

新連載『ゲレクシス』タイトルからして意味深である。
今後この物語の行方がどうなっていくのかすごく気になっている。



リリカルスクールが音楽シーンを疾走する「RUN and RUN」

ドラマ「モテキ」の劇場版を、公開当時映画館に見に行った。

映画本編はもちろんの事だが、何よりもエンディングに感動してしまった。
ラストシーンが終わり画面が暗転する、突然すぎる暗転に正直「え?故障か何かか?」と思ったのだが次の瞬間にスチャダラパーの「今夜はブギーバック」が流れ始めてエンディングが始まる。
スチャダラパーの曲が大好きな俺はまさかの展開に思わず映画館で「今夜はブギーバックだ!」と叫びそうになった、危ない。

モテキ」の劇場版のエンディング映像、あれはたまらないものがある。YouTubeTwitterのアイコンをモチーフにキャストたちが紹介されていくのだがとにかくその遊び心が好きだった。

今回、リリカルスクールの「RUN and RUN」のMVを見て、劇場版「モテキ」エンディングの遊び心をふと思いだした。

俺がリリカルスクールを知ったキッカケは、愛読している松本亀吉さんのブログ
である。

いくつかMVを見ていく内に「そりゃ夏だ!」という曲のMVを発見しこれがどストライクにハマった、一時期ほぼ毎日のようにYouTubeで「そりゃ夏だ!」のMVを見てしまうくらいに。

ラップの心地良さとメンバーそれぞれのPOPな可愛さに完全に打ちのめされてしまったのである。

そんなリリカルスクールの新曲「RUNandRUN」がこれまた良かった。
何よりもやはりMVがすごすぎる。
「すごすぎるって何がすごすぎるの?」と思いながら、何気無くiPhoneスマホYouTubeを開いてリリカルスクールの「RUNandRUN」のMVを再生すれば全部わかると思う、とにかくその遊び心と突き抜けたPOPさに圧倒される。
Twitter、カメラ機能etc「スマホ」を全面駆使したようなこの遊び心が大好きだ。

朝、「水曜日のダウンタウン」でおなじみの藤井健太郎さんのツイートを見て、そういえばと思いKOHHの「iPhone5」という曲のMVを改めて見てみた。
ラッパー「KOHH」のこの曲のMVもiPhoneを活用したユニークなMVである。
K DUB SHINEが「KOHH」にインタビューをしている動画を見た事があるのだけれど、その動画の中でヒップホップとの出会いについて「小学生の頃に児童館で友達と卓球をしていたらお兄ちゃんがキングギドラの曲をMDで流して衝撃を受けた」と語っていてそのエピソードがすごく好きだった。
俺はキングギドラを聴いたのは大人になってからだったな。「空からの力」というアルバムの「未確認飛行物体」という曲に衝撃を受けたっけ。

リリカルスクールの「RUNandRUN」がKOHHの「iPhone5」のMVのオマージュがどうかは定かではないけれど、でもラップアイドルグループがKOHHの様などちらかといえばハードコアな雰囲気漂うラッパーのMVを下敷きにしているのもすごくギャップがあって魅力的だと思う。

リリカルスクールの「RUNandRUN」はMVのみならず曲も爽やかですごく好きだ。四月。新たな日々が始まるこのタイミングで背中を押してくれるようなPOPさと軽やかな疾走感がある「RUNandRUN」リリカルスクールにはこのままの勢いで音楽シーンを駆け抜けてほしい。

リリカルスクールの「FRESH!!!」という曲のMVの冒頭、ayakaさんが無邪気な笑顔で「ラップをするのは楽しいです!」と言う。

ラップをするのは楽しい。

ストレートすぎる一言だ。

あー、もう一回「RUNandRUN」のMV見たくなっている自分がいる。

「爆笑問題の検索ちゃん 芸人ちゃんネタ祭り 実力派芸人大集合スペシャル」の感想

トレンディエンジェル 漫才
ネタ番組のトップバッターとしては一番ふさわしいんじゃないかと思わせる勢いなトレンディエンジェル。寝る前に絵本を読んでもらうというオールドスクールな漫才ネタだが童話の「美女と野獣」をチョイスするなどの部分が新しい。「赤ずきんちゃん」のくだりになり斉藤さんの「オオカミのいる森に女の子を一人で放つこいつ狂ってる」って一言が面白かった。

オードリー 漫才
春日の「みなさん、最近の春日何か良いですよね?」からスタートしたオードリーの漫才はいつもよりもダイナミックな擬音祭り。はちゃめちゃな感じは榎本俊二の漫画『えの素』のスピード感を彷彿とさせた。漫才の途中ハリウッドザコシショウの「ハンマカンマ」もサンプリングしたり、ニュースサイトを賑わせたオードリー二人による「イス破壊事件」を自身の漫才の中に落とし込んだりと遊び心満載。

バカリズム コント「いろは問題」
「いろはにほへと」を題材にしたどこかアカデミックな雰囲気が漂うコント。
バカリズムとは「大喜利猿」としてコンビを組んでいるラーメンズ小林賢太郎に触発されたんじゃないだろうか?もしかして。
文字の組み合わせと味わい深いイラストが生み出す面白さ。バカリズムが新たないろは文を発表していく中で徐々に文のクオリティが上がっていく構成が絶妙だった。

NON STYLE 漫才
刑事ドラマを題材にしているがベタベタ雰囲気は忘却の彼方へかなぐり捨てたかのようなノンスタ新境地。
刑事ドラマのカッコいいシーンをやりたい井上に対し「取り調べをマジックミラー越しに見るシーン」などいちいち地味なシーンをチョイスする石田の掛け合いが面白かった。

東京03 コント「同期会」
4月。多くの新社会人が新生活を始めたタイミングでこのシチュエーションのコントをする東京03が本当に最高だ。
「違うんだよ」という何気無い言葉が生み出す巧みな笑い。不用意なギャグは削ぎ落とし、心理描写と感情の機微で「笑い」を組み立てていく技巧派コント師の手腕が唸った瞬間だった。

ヒロシ 東MAX 土田
スペシャルユニットコント
ヒロシの「生活感のない部屋に憧れて〜」というぼやきネタを久しぶりに聞いた。

アンジャッシュ コント「借金取り」
スマートさとバカバカしさが絶妙にミックスされたすれ違いコント。他局で放送していた映画「エイプリルフールズ」が時間をかけてやりたがっていた「笑い」ってつまりこういうすれ違いや掛け合いが生む「笑い」だったんじゃないだろうか、映画本編は見たことないので詳しくはわからないけれど。ちなみに映画本編は見たことないが、この作品についての宇多丸さんの映画批評はチェックしました。

ナイツ 漫才
塙さんがモノマネをして土屋さんが「じゃあお前誰なんだよ」って言うくだりは何回見ても面白い。

友近 コント
「THE HOLIDAY KITCHEN」
自由奔放。
曲がジッタリンジンの「プレゼント」だった。

中川家 漫才
何気無い会話すらもこの二人なら面白くなる。
そういえば先日「漫才サミット」に行き中川家の漫才を始めて見たのだけれどやはり貫禄が違ったしケタ違いに面白かった。

やはり斬られたショーンK。
よくよく漫才を見れば田中さんの方が喋りまくるスタイルなんだよな。
「保育園落ちた日本死ね」問題すらも「笑い」の刀で一刀両断する剣豪爆笑問題の巧みさ。ブラックでシニカル。
田中さんの「どんだけテレビっ子が集まってんだよ」のツッコミを聞いて「てれびのスキマ」さんの著書のタイトル『1989年のテレビっ子』が頭に浮かんだ。



犯罪でしょでしょ?犯罪者とアニメ好きはいつまで結び付けられるのか。涼宮ハルヒの憂鬱と埼玉女子中学生誘拐事件。

設定したアラームよりも早く目覚めてしまった。
何となくTwitterを眺めていると気になるニュースが飛び込んでくる。

連日ワイドショーを賑わせている「女子中学生誘拐事件」のニュース。
背筋が凍るようなおぞましい事件だ。
始めに言っておくが、今回の事件を肯定する気持ち、犯人を擁護する気持ちは無い。

あるメディアで、その事件の容疑者である寺内樺風がアニメ好きと報道されたらしい。

同級生が寺内容疑者の素顔を語るという内容で、高校時代の寺内容疑者は「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメに夢中になりカバンにキーホルダーをつけていたと
話していた、との事。

報道されている情報によると、寺内容疑者は現在23歳。
時代的に彼が高校生の頃は「涼宮ハルヒの憂鬱」ブームが直撃していたのではないかと思う。

俺が高校生の頃も涼宮ハルヒの憂鬱は大人気だった。いわゆるアニメ好きじゃないクラスメートまでもが「涼宮ハルヒの憂鬱」を知っているくらいに。

アニメ好きじゃない俺も、当時友達にオススメされて第1話だけを見たことがあるが、第1話だけでも今までに無いようなストーリー展開にワクワクしたのを覚えている。
有名な学園祭のライブシーンは何回見ても鳥肌が立つくらいにすごかった。滑らかに動く演奏シーンと圧倒的な歌声、驚いた。
当時、カバンにキーホルダーをつけるくらいにこのアニメに夢中だった人間は何人もいたはずである、そのくらい「涼宮ハルヒの憂鬱」は単なるアニメ作品でなく一大ムーブメントを巻き起こしていた。

もう、アニメ好きと犯罪者を結び付けるような報道の仕方はやめてほしい。

ニュースで「涼宮ハルヒの憂鬱」は「女子高生が主人公の人気学園アニメ」と紹介されていた。
たしかに涼宮ハルヒを中心に女子高生キャラは何人か登場する、しかし作品を見ればわかるが、物語は男子高校生の「キョン」の目線で進行していくのだ、つまり主人公は男子高校生なのである。

多分今回のニュースでこの作品を知った人が「女子高生が主人公のアニメ?よっしゃー見てみようかなー」とニヤニヤしながら見ると予想を裏切られるような展開と「涼宮ハルヒの憂鬱」という作品のクオリティに圧倒されると思う。

あの時代、涼宮ハルヒの憂鬱は作品だけでなく主題歌も大ヒットしキャラソンのCDも発売していた。エンディング曲のダンスを実際に踊ってみる人がいたり学園祭のライブシーンで演奏された曲を実際に演奏する人がいたりと
アニメの枠を越えてムーブメントが巻き起こっていた。
涼宮ハルヒの憂鬱」が好きでカバンにキーホルダーをつけていた若者が増えていたあの時代。あの時代に青春を過ごしていた今回の事件の容疑者。

狂気的な事件とアニメあるいはアニメ好きを結びつけたい世間のジメっとしたような悪意には正直うんざりだ。
狂気的な事件「何でこんなことをしたの??」と世間が持つ疑問も「容疑者はアニメ好き」と報道されると「あぁ、アニメ好きだから、なんか、そういう、ね」みたいに無理矢理納得して解消される感覚がある。

今回のこの事件は「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメ好きだから起きた事件では無いと思う。

アニメ好きだから犯罪を犯したわけじゃなく、犯罪を犯した人が偶然そのアニメが好きだっただけの話だと思う。

アニメをよく見るわけでは無いし「涼宮ハルヒの憂鬱」の熱烈なファンじゃないけれど、そんな俺でもちょっとこの報道のされ方は不愉快だと思った。

オールナイトニッポン0 新パーソナリティー発表

最近、何気なく入ったTSUTAYAやコンビニの店内でASIAN KUNG-FU GENERATIONの「Re:Re:」が流れている事がありなんだか不思議な気分になる。

「Re:Re:」はもう約10年前の曲になる。
「Re:Re:」が収録されているアルバム「ソルファ」が大ヒットを記録し、アジカンは大出世を果たした。TSUTAYAの店頭プロモで大々的に宣伝されていたのを見かけた記憶がある、今思えばあの時店頭プロモのテレビで流れていたのは「君の街まで」だったと思う。
中学生か高校生の頃に「君繋ファイブエム」と「ソルファ」のどちらのアルバムを買うか迷ったっけ、迷った挙句に「君繋ファイブエム」を買ったっけ。

高校生の頃、アジカンの曲をよく聴いていたし携帯電話の待受画面を中村佑介
イラストにしていた。
アジカンを聴きながら池袋ウエストゲートパークの文庫本を読んでいた事もある。とにかく日本語ロックと小説が全てだった。
そんな事を思い出しつつ久々に「ソルファ」の「Re:Re:」を聴きながらツイッターを見ていたら「オールナイトニッポン0」の新パーソナリティーが発表されていたので食い入るようにチェックした。

月曜日 井上苑子
火曜日 WANIMA
水曜日 新内眞衣
木曜日 ニューヨーク
金曜日 三四郎

ニューヨークと三四郎以外は知らない方である、WANIMAは名前だけ聞いた事がある。
井上苑子はシンガーソングライターなのか。可愛い。高校生の頃こういう女の子から「音楽の趣味良いよねー」と言われたい青春時代だった。新内眞衣乃木坂46の方らしい。可愛い。こういうお姉さんと一緒にスタバで他愛ないおしゃべりをしてみたい昼下がりだった。

ニューヨークのオールナイトニッポン0が始まる、これは嬉しい。
ニューヨークの漫才を特番で見た時にすごく面白かったのだ。
「不良生徒を教師が注意する」というある種オールドスクールな漫才だが窪塚洋介風の不良生徒など不良生徒のディテールが新しく、漫才に窪塚洋介という要素を落とし込むそのセンスが好きだった。
ラジオ「ニューヨークのオールナイトニッポンR」「ニューヨークのこの時間、アンテナ調整してるんだったらやらせてください」でのトークも面白かったので前々から「ニューヨーク、オールナイトニッポンレギュラーしてくれないかな」と思っていたのだ。
だからニューヨークがオールナイトニッポン0のパーソナリティーに選ばれたのは嬉しさの極みだ。

三四郎のオールナイトニッポン0は継続。オールナイトニッポン0は聴いたことないのだけれど単発の「三四郎のオールナイトニッポンGOLD」と「三四郎のオールナイトニッポンR」は聴いたことがある、どれもとにかく面白かった。
三四郎の漫才はもちろんトークも大好きだ。「三四郎」という芸人に興味を持ったキッカケは『ミュージックマガジン』という雑誌だった。『ミュージックマガジン』の銀杏BOYZ特集の号に「銀杏BOYZの足跡」というページがあるのだがそのページを書いた近藤チマメさんのプロフィール欄に「三四郎のリア充に劇薬ぶっかける漫才が最高」というような文章があり、どんな漫才なのか気になったのだ。動画サイトでチェックしたのだがもうめちゃめちゃ面白くて一発で好きになってしまった。そういえばあるファッション雑誌で三四郎の小宮さんが銀杏BOYZの前身バンドである「GOING STEADY」の曲を紹介していたのを読んだ記憶がある。

青春パンクブームの代表格であるGOING STEADYが解散したのが2003年。翌年にアジカンの「ソルファ」が世間的にも大ヒットを記録する。なんとなく日本のバンドシーンがうねりをあげて変化していく感じが漂っている気がする。

そういえばニューヨークは以前ラジオでDragon Ashの曲をかけていた。窪塚洋介だったりゴイステだったりゼロ年代のカルチャーを血肉としているお笑い芸人がシーンで頭角を現してくるのはすごくワクワクする。