夏の日、残像
仕事を終えて帰宅したのは22時頃。
帰り道、ドン・キホーテに寄った。
さけるチーズのとうがらし味を買った。
たまに、チーズがすごく食べたくなる時がある。
小説の食べ物描写だと、戸梶圭太さんの『グルーヴ17』という作品も印象的だ。主人公の学生が夜中までテクノミュージックを打ち込んでいて、夜食にラーメンを食べる描写が、いい。
中学生、高校生の頃に戸梶圭太さんの作品を図書館で借りて読んでいた。刺激的な物語が多く衝撃的だった。
図書館が、自分の読書体験に与えた影響
今夜は夜更かししようかな、と考えている。
金曜日と土曜日の夜は翌日が休日だから「今日の夜は、好きなだけ本読んでもいいよ」と幼い頃によく親に言われた覚えがある。本好きな俺には嬉しかった。
小学生の頃、たしか夏のある日。
学校の体育館でホタルを見るみたいな行事があった日だったと思う。たしか。
小学生にとっては、幻想的なホタルの光よりも漆黒の夜の闇の方が魅力的に見えたのではないか、俺は友だち何人かと校庭にいた。
夜といっても7時か8時くらいだが、小学生にとっては真夜中の感覚だ。
真夏の暗闇にぼんやりと浮かぶ遊具や教室の窓は真昼とは違い、ドキドキした。
普段ならバカな話ばかりするのだが、あの日の夜はやけにシリアスな話をした気がする。
「みんな、好きな女子の名前言おうぜ」とか。そんな話だけれど。みんな妙に大人な顔つきで。
あの日の夜、好きな女子の名前、俺、誰の名前を言ったんだっけ。
覚えてないけれど、隠さずに好きな女子の名前を言ったんだろうな。
小学生の頃、好きな女の子の名前を聞かれると、正直に教えちゃうタイプだったから。